本文へスキップ

イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第486回 骨折してリハビリ病院にいる父が、早く家に戻りたいと言う。

Q

9月に、H氏の父が家の前で転倒し、大腿骨を骨折してしまった。その日のうちに病院で手術を受け、しばらく入院の後、今はリハビリ病院に移ってリハビリに励んでいる。要介護の状態ではあるが、杖を使って少しずつ歩けるようになった父は、そろそろ家に戻りたい気持ちが募ってきたようで、家族に思いを伝えるようになった。とはいえ、古い家なので、そのままの状態では、父の日常生活に支障があり、家の受け入れ準備が整っていない。でも、父の気持ちを聞くうちに、H氏は、家の受け入れ準備を急ぎ、早めに退院できるように動いたほうがいいのではないかと思い始めている。この判断でよいか、H氏は、タロットに相談することにした。

                                                                                                                                                                                                                               H・H氏 40代 埼玉

 

A

(1)現状
  現状
①現状には「正義」Rが出た。カードを開けるなり、真っ先にH氏の目に飛び込んできたのは、この人物の視線であった。H氏は、目の前にある問題(父の早期退院)に対して、まだ決断に至っていないが、正義の女神の厳しい眼差しから、その優柔不断な性格をとがめられたように感じたのである。H氏からすれば、父が骨折して入院したことも、退院後は介護が必要になることも、あまりに突然のことで、気持ちが動転していた。しかし、逆向きで出たカードを見て、父の事を考えれば、もたもたしていてはいけないのだと強く感じた。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「星」Rである。父の部屋も含めて、家の環境は、父の骨折入院する前のままである。しかし、そのままでは、介助を必要とする父にとっては不便であったり、危なかったりする箇所がいくつもある。父が安心して日常生活を送るには、手すりを付けたり、段差をなくしたりして、まず住環境を整える必要がある。また、介助に関しても、老いた母にできることは限られているので、この点も考えなければならない。H氏は、カードを見て、いくつもの問題点に気づかされた。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望に出たのは「神の家」Rで、H氏は、建物から身を乗り出している人物に注目した。この人物は、病院から早く出たいと思いが募る父に見えた。「リハビリの必要性はわかっているが、目処がついたら早く退院したい。住み慣れた自分の家に早く戻りたい。」と、父は家族に訴えるようになるかもしれない。もう一人の人物は、病院に面会に行くH氏だ。カードは逆向きなので、H氏がもたもたして父の願いを聞き流すのはよくないことがわかる。

(4)
   経緯    現状    展望
 
     (4)
④「正義」Rの対策カードは「悪魔」である。H氏は、真ん中に立っている大悪魔を見て、これから面談することになっているケアマネジャーをあらわしていると、すぐにピンときた。今まで介護について何の知識もなかったH氏に、病院が、市の包括支援センターの存在を教えてくれ、そこで、適任のケアマネジャーを紹介してもらうことになっていたのである。自分たちが信頼を寄せ、父の介護について率直に相談できるケアマネジャーに担当してもらえるようにすれば、父が家に戻っても、何とか暮らしていけると思えた。

(5)
   経緯    現状    展望
   
     (5)      (4)
⑤「星」Rの対策カードは「審判」が出た。絵柄で、H氏が真っ先に目を留めたのは、空色の人物で、ちょうど湯舟から出るところに見えた。確かに、古い家の中で、一番考えなければならないのは、浴室だ。父がお風呂に入れるようにするにはどうすればよいか。浴室に手すりなど、支えを付け加える必要があるだろうし、入浴の介助もいるだろう。ケアマネジャーなら、こうしたことに適切な助言をしてくれるに違いない。やはり、まず信頼のおけるケアマネジャーを見つけることがポイントだ。

(6)
   経緯    現状    展望
     
     (5)      (4)     (6)
⑥「神の家」Rの対策カードは「皇帝」となった。「皇帝」は「悪魔」の中央の人物(ケアマネジャー)に視線を向け、行動を起こそうとしている。H氏は、自分自身がケアマネジャーに相談しながら、すぐに現実的な問題解決に動き出す必要があると思った。

アドバイスカードは「太陽」。左側の人物がH氏、右側の人物がケアマネジャーだ。介護に関して全くの素人であるH氏であるが、現場経験を重ねてきたケアマネジャーの助言と導きがあれば、家の環境は整えることができると確信が持てた。安心してすべきことを着々と進めていこうと思った。

前回のケーススタディ

(第201回~最新号)

(第82回~第200回)