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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第467回 定年後新しい仕事をする夫に、どう向き合うのがよいか。

Q

娘たちが独立して、今、Nさんは夫と二人暮らしをしている。夫は65歳になり、気楽な嘱託社員になる予定であったが、元後輩から、新しい会社を立ち上げるために経験者が必要なので、契約社員として3年勤めてほしいと頼まれ、承諾した。しかし、夫の年齢を考えると、体力面も精神面も大丈夫だろうかと、Nさんは心配で仕方がない。Nさん自身も、パート勤務をしているが、契約社員として働き始めた夫の様子を見ていて、自分の勤務日数を減らすべきか迷っている。どうするのがよいか、タロットを展開することにした。

                                                                                                                                                                                                                           E・Nさん 50代 神奈川

A

(1)現状
現状
①現状には「戦車」が逆向きで出た。Nさんは、すぐに夫であるとわかった。最近の夫は、元後輩が立ち上げた会社の初期の作業で、毎日くたくたになり、歩いて通える職場にもかかわらず、帰路の途中で妻のNさんに電話をかけてきて、車で迎えに来てほしいと言うほどである。こんなに疲れるのは、頼まれた仕事に慣れていないこともあるだろうが、それ以上に年齢とともに、足腰が弱っていることが大きいと、Nさんには感じられた。

(2)経緯
経緯 現状
②経緯に出たのは「隠者」で、灯りを掲げて誰かを探しているように見える。夫の元後輩に違いない。元後輩は、新しい会社を立ち上げるに際して、経験者を必要とし、面識のあった夫なら最適の人だと思って、連絡をくれたのである。カードの正立が示すように、元後輩は夫の快諾を得て、とても良かったと思っていることがわかる。

(3)展望
経緯 現状 展望
③展望は「月」である。Nさんは、カードを見てすぐに、実家の母のことだとピンときた。ここ最近、Nさんの母は長男(Nさんの兄)と揉めているので、Nさんはよく電話で母の話を聞いたり、実家に会いに行ったりしている。Nさんの夫も、このことについてとても理解があり、「実家のお母さんには、できる限りのことをしてあげなさい」と、Nさんの背中を押してくれる。しばらくは、夫のサポートに加え、実家の母を気遣うことにもなりそうだが、カードは正立なので、きっとよい関わりができるだろう。

(4)
経緯 現状 展望
 
    (4)
④「戦車」Rの対策カードは「太陽」が出た。レンガの中にいる2人の人物は、Nさんと夫である。絵柄の通り、Nさん(右側の人物)が夫(左側の人物)を支え、2人の結束で乗り切るとよいことがわかる。

(5)
  (5) 経緯 現状 展望
 
    (4)
⑤「隠者」の注目カードは「皇帝」Rで、Nさんは夫であると思った。元後輩に仕事を頼まれたものの、毎日くたくたになってしまっている。頼られているのだから期待に応えなければ!と、自分を鼓舞して必死に頑張っているが、とてもきつい。逆向カードからは、心身に疲労が重くのしかかる様子がひしひしと伝わってくる。

(6)
  (5) 経緯 現状 展望
    
     (6)     (4)
⑥「皇帝」Rの対策カードは「神の家」である。この建物は夫の勤め先の会社である。Nさんは、建物の中から身を乗り出す人物と、建物の前で逆立ちする人物に目を留めて、この2人は夫と自分をあらわしていると思った。責任感の強い夫は、一日の仕事が終わって帰るころにはくたくたでも、いったん引き受けた仕事をやり遂げようとするに違いない。であれば、Nさん自身は、自分のパートの仕事より、まず夫を気遣い、夫をサポートすることを優先すべきだと思った。

アドバイスカードは「宙吊り」である。Nさんは、絵柄に自分の姿を重ね合わせた。夫や実家の母の状況が落ち着くまで、できるだけ家にいて様子を見、いつでも必要に応じて気遣っていけるようにするのがよいと思った。その間は、自分のパート勤務は少なく抑えよう。大切な人たちの安心の手助けをすることで、自分もほっとできるのだから。

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