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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第284回 毎年、伊勢神宮にお参りしている。今年も同じようでいいだろうか。

H氏は、毎年、年の暮れに伊勢神宮に参拝している。今年もそのつもりで、既にこれまでと同じ予定を立て、宿泊などの予約も済ませていた。恒例行事のように、H氏が何年も続けているのは、自分が望む一番いい形で一年を締めくくりたいとの思いがあったからで、実際に、参拝を継続して本当によかったと思っている。ところが、今年は、すでに決めたにもかかわらず、例年と同じようにすることに迷いが生じている。どうしたらいいのか、タロットで見ることにした。

 I・H氏 40代 埼玉

A.

(1)

現状

現状は「悪魔」が逆向きで出た。H氏は、ロープにつながれた小悪魔が中央の大悪魔をうっとり見上げる様子を見て、はっとした。H氏にとって伊勢神宮は特別な存在で、これまで参拝のおかげを実感することも多かった。だから、今年も、例年通りの予定を立てたのだが、長年続けてきた慣れから、いつの間にか参拝の精神を忘れ、形だけの行為になってしまっているように感じたのである。カードの逆向きは、この点を指摘しているに違いない。

(2)

経緯 現状

経緯は「斎宮」。「斎宮」は、H氏がこれまで伊勢神宮に関わる質問をするとよく出てきたカードで、「いつきのみや」そのものである。振り返れば、以前は、参拝に行って厳かな気持ちで祈りを捧げ、清々しい気持ちになって帰ってきていた。参拝に行くことが楽しくならなかった。カードを見ながら、H氏はこれが参拝の原点だと思った。今の自分に欠けているのは、この原点だと反省した。

(3)

経緯 現状 展望

展望の「神の家」も逆向きである。とにかく参拝すれば大丈夫、ご利益はあると安易に考える心で参拝しても、天から注がれる恩寵や清めを受けることはできないと言われたようで、H氏はショックだった。でも、納得もした。伊勢神宮に行くか別のところに行くかが問題なのではなく、真の問題は自分の心のあり方にあると、気づけたから。

(4)

経緯 現状 展望
 (5) (4)

「悪魔」Rの対策カードは「節制」で、H氏は壷から壷へ行き交う水に注目した。伊勢神宮参拝は継続した方がいいことがわかる。でも、「悪魔」Rのように見かけだけの参拝にならないよう、気持ちを込めて行うことが大切である。

(5)

経緯 現状 展望
 (5) (4)
「節制」の注目カード「力」には、少女が大きな目を見開いて、蜂をじっと見つめる姿が描かれている。何かとても大切なものを意識的に心に留めているようだ。大切なもの?それは、きっと参拝に臨む心構えのことだ。 (6)
 (6) 経緯 現状 展望
(5) (4)

「斎宮」の注目カード「世界」は、これまでH氏が伊勢神宮に参拝する時に、家族や会社の同僚の支えがあったことを示している。年末の忙しい時にも拘わらず、周囲はH氏の参拝に理解を示し、諸事情を調整してくれた。参拝を続けてこられたのも、皆のおかげとH氏は思う。

(7)

 (7)  (6) 経緯 現状 展望
(5) (4)

(8)

 (7)  (6) 経緯 現状 展望
(5) (4)  (8)

「神の家」Rの対策カードは「運命の輪」となった。輪の上にいるスフィンクスがH氏の目を引いた。安易な現世利益や自分都合の願い事はするまい。スフィンクスは輪を抜け出て一段高いところにいるのだから、今年は一段高い境地で参拝しようと心を決めた。

アドバイスカードも「力」。参拝の原点に立ち返り、心を改めて、今年も伊勢神宮に詣でよう、H氏の迷いはなくなった。

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