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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第481回 子育ての方針はずっと主人任せだったが、見直すべきでは?

Q

Sさんは、体があまり丈夫ではない。そのせいか、出産後は体調不良のことが多く、子供(息子)の世話や家事が思うようにできなかった。ご主人が非常に協力的だったおかげで、何とかやりくりできたが、そのうち、家庭におけるご主人の主導権が強くなり、家庭生活だけでなく、子供のことに関しても、ご主人の発言が決定権を持つようになった。Sさんは、自分の意見があっても言い出せない、夫婦で率直に話し合って決めた方がいいのではと思う場面でも、実際には、できないでいる。Sさんは、体調不良の時期を過ぎた今、子供はどんどん成長していくのに、自分はこのままでいいのかと感じるようになった。特に、子供は、幼少期から皮膚疾患を抱えているため、Sさんは、子供の症状回復のために、熱心に最近の研究成果を調べたり、いろいろな対策法を知ったりすると、もっと子供に積極的に関わるべきではないかと思えてくるのである。ご主人は、昔ながらの同じ塗り薬を強いものに切り替えながら使い続ける方法を子供に推奨するが、その分野の研究は進み、従来の薬以外の方法で問題を解決する人も格段に増えている。こうしたことを知るにつれ、もっと夫婦や子供と話し合いの時間を持ち、生活を見直したり、よいと思われることはどんどん取り入れるたりしたほうがいいのではないかとの思いが、Sさんの心の中で募ってくる。引っ込み思案の性格ではあるが、一歩踏み出すにはどうしたらよいか、タロットに助言を仰ぐことにした。

                                                                                                                                                                                                                               H・Sさん 40代 東京

 

A

(1)現状
  現状
①現状に出たのは「13」である。Sさんは、今の自分をあらわすカードだと思った。「今までの自分ではだめ、自分は変らなければ!そうしないと、夫と本音で話し合うことも、心に抱える悩みも相談することができなくなってしまう。長く皮膚疾患を抱える子供にとっても、いいはずはない」と、Sさんは、このカードから非常に厳しいメッセージを受け取った。でも、カードは正立。思い切って、自分の心の殻を破り、一歩踏み出すなら、新しい自分になれると希望が持てた。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「隠者」R。隠者は導く人であるが、このカードは、主導権を過度に発揮して、導く人の役割を請け負いすぎたSさんのご主人だろうか。ひょっとしたら、母親として、子供にとってよき助言役になれる場面が何度もあったのに、ご主人に任せてしまっていたSさん自身をあらわしているのかもしれない。特に、子供の皮膚疾患の対応やケアにについては、探求心が足りなかったと思う。こうした自分の姿勢が、主導権を発揮しすぎるご主人との関係を作ってしまったともいえる。カードは逆向きなので、このままでいいはずはなく、子供にとっても良くないと、Sさんは反省した。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望は「恋人」Rである。このカードには3人の人物が描かれるが、Sさん家族も3人なので、家族同士がなごやかに話し合う光景が浮かぶ。しかし、カードは逆向きカードで、会話不足を示唆している。確かにごもっともで、鋭い指摘であると思った。

(4)
   経緯    現状    展望
 
     (4)
④「隠者」Rの対策カードは「太陽」である。カードには二人の人物が描かれているが、この二人は、Sさん(右側)と子供(左側)に見える。太陽の光を全身に浴びながら、いかにも楽しそうで、活き活きとしている。Sさんは、時には子供と一緒にこうした場所に出掛けるのも一案だと思った。自然の中で一緒に何かを体験したり、激励したり、ほめたり、喜び合ったりすることは、何よりも心と心を通わせる機会になるし、子供の皮膚疾患にもプラスになりそうだ。

(5)
   経緯    現状    展望
   
     (4)     (5)
⑤「恋人」Rの対策カードは「正義」が出た。大きな剣を持って、真正面を見据える姿は、まさに覚悟を決めた人で、Sさんは、正義の女神から、「子供にとって大切と思うことは、しっかりと話してみてごらんなさい。心を決めて行えば、きっとうまくいきますよ。お母さんとして、今、ここで頑張らなければ!」と、力強い叱咤激励の言葉を聞く思いがした。きっとそうなのだろう。少しでも覚悟すれば、できなかったこともできるようになると思えた。

アドバイスカードは「恋人」。Sさんは、カードを見るなり、3人の人物は家族をあらわすことがわかった。両親が真ん中の息子を支えているようだ。Sさんは、絵柄が示すような家族にしていきたいと思った。子供の問題にも、もっと積極的に関わり、母親として成長していこうと心を固めた。

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