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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第441回 広げすぎたWeb学習や情報収集の仕方を見直したい。

Q

Sさんは探求心が旺盛で、最近も関心分野が広がり、紙媒体だけでなくネット媒体も活用することが多くなった。ネット媒体の情報収集や講座学習は玉石混淆で慎重さと注意を要するが、よい発信者とつながると受ける恩恵は計り知れなく大きいので、Sさんは上手に付き合っていきたいと思っている。これまで積極的に広げて本当によかったと思っているが、最近は、仕事や家事との兼ね合いで、自分の関心分野に振り向けられる時間が細切れとなりがちのため、じっくり向き合うことが難しくなった。いつの間にか、未読・未習のものが増え、時には夜遅くまでPCを見てしまうといったこともしばしば。これでは振り回されているようで、いけない。もう一度、心に余裕を持って探求し、じっくり吸収して見聞を広められるようにしていきたい。どこを改善するとよいか、タロットを展開することにした。

                                                                                                                                                                                                                               S・Sさん 50代 東京

 

A

(1)現状
  現状
①現状には「愚者」Rが出た。逆さで出た愚者は、気になるものがたくさんあるのか視線が定まらないように見える。Sさんは、自分のことだと思った。探求心が膨れ上がるままに、調べ物をしたり、勉強を広げたりしているせいか、追い付かなくなってしまった。また、仕事や家事が終わった後の自由時間は、細切れとなることが多いので、つい気持ちが先行して散漫になりやすい。Sさんは、カードが逆向きで出るのは尤もだと思った。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「教皇」である。自分の関心分野でよき発信者を見つけ、講座を受講したり情報を得たりしてきた様子が、そのままあらわれている。正立カードの通り、Sさん自身も信頼のおける人とつながり、良識ある内容を入手できているとの確信がある。偽情報が氾濫する中、ありがたいことだと思っている。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望は「力」。Sさんは現状の「愚者」Rと対照的な少女の獅子を手なずけ自在に操っている姿を見て、「これだ!」と思った。自分の中から湧き出る「これはどういうこと?これって本当? 確かなことを知りたい、学びたい。」という気持ちは大切なのだろうけれど、抑えきれないほど強くなると、自分の気持ちに振り回され、自分の行動に疲れ果ててしまう。少女のようなコントロール力があれば、自分にも今の状態を改善できると痛感した。

(4)
   経緯    現状    展望
   (4)
④「愚者」Rの対策カードは「宙吊り」で、Sさんはこの人物が逆さになって熟慮している様子に注目した。関心が向くままに広げてきたこれまでの自分の在り方を、見直してはどうかと言われたように感じた。そろそろ自分の世界観や価値観に立ち戻り、関心テーマを絞ることもした方がいいように思った。

(5)
   経緯    現状     展望     (5)
 
    (4)
⑤「力」の注目カードは「斎宮」が出た。斎宮は、奥の院で心静かに書物を開き、自分の精神世界に磨きをかけている。集めた情報にただ目を通すというよりは、大切と思われる内容をじっくりと胸に刻み込み、心の糧にしようとしている。Sさんは、斎宮を見習っていこうと思った。斎宮のような学びを重ねていくなら、紙媒体であろうとネット媒体であろうと、自分の成長に活きるに違いない。

アドバイスカードは「神の家」。Sさんは、自分の探求生活を見直し、真に啓発を促してくれる知識や情報を積み上げていこうと心が決まった。展開するうちに心のモヤモヤがなくなり、タロットを展開して本当に良かったと思った。

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