本文へスキップ

イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第427回 タロットでの夢を実現するために、今の自分に何が必要か。

  Q 

Iさんは、若いころから精神世界に興味があり、これまでずいぶん本を読み漁り、あれこれ学んできて、タロットに行き着いた。今度は本腰を入れて学ぼうと思い、通学でマルセイユ・タロットの勉強を始めることにした。まだ入り口に立って間もないが、学ぶほどにタロットへの興味が深まり、同時に、この世界の膨大さに圧倒されてもいる。心の中では、「もっともっとこの世界を知って、タロットを読みこなせるようになりたい。将来、タロットリーダーになって、他者を支援できるようになりたいが、果たして自分にできるだろうか・・・」と、願望と不安が渦巻いている。そこで、Iさんは、勉強を進める上で今の自分に必要なことは何か、タロットに聞くことにした。

                                                                                                                                                                                                                              A・Iさん 30代 東京

A

(1)現状
  現状
①現状には「星」が正立で出た。今現在タロットの学びを楽しんでいるIさんは、絵柄全体の明るい印象から、今の自分はまさにこの状態であると思った。絵柄の示す通り、Iさんの心の中に星のように輝き始めたものがある。Iさんは、探し求めていたものが見つかり、心が潤い豊かさを感じている。満ち足り、リラックスしている「星」の女性は、自分を映し出しているようだ。カードの中で、とりわけIさんの目に留まったのは、女性が手にする2つの壺である。Iさんには、壺の中の水を流しているように見えた。Iさんは、その姿から、新しいことを学ぶ際には、いったん自分を空にすることの大切さに気づいた。また、2つの壺から流れる水は交錯していないので、これまで学んできた知識と新たに学ぶ知識を混同させないことも注意が必要であると思った。こうした点に気を付けて学んでいくなら、大いに希望が持てそうだ。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「斎宮」である。普段から、Iさんがカードに質問すると、しょっちゅう引くカードである。Iさんは、「斎宮」も、これまでの自分をよくあらわしていると思った。一人の世界に入り込み、本を読み漁ってきた自分、本の内容だけでは物足りず、もっと学びたいと思って、タロットをたどり着いた自分を実によく映し出している。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望は「太陽」で、「星」カードに引き続き、明るく輝く光がIさんの目に留まり、明るい展望を感じた。太陽のもとで光を浴びる2人は、両方とも自分であるに違いない。タロットで目指す理想の自分が、時々気弱になる現実の自分に、「真摯に学んでいけば大丈夫!しっかり積み上げていこう!」と激励しているように見える。Iさんは、その通りだと確信することができた。

(4)
     (4)    経緯    現状    展望
④「斎宮」の注目カード「愚者」は、精神世界に興味を持ち、探し求めてきた自分があらわれている。Iさんの探求は、「愚者」そのもので、たんなる知的好奇心からではなく、純粋な思いに駆り立てられてのものだった。だから、タロットの学びの旅に踏み出せたことに、Iさんの心は高揚している。カードは正立なので、Iさんに合った道であることがわかる。

アドバイスカードは「神の家」。レンガがしっかり積みあがった絵柄を見て、Iさんにはカードの言わんとすることがよくわかった。何事も思いが募ると、先を急ぎがちのIさんは、タロットから、「しっかりじっくり学びを積み上げていきなさい。そうすればやがて自分の理想に近づけますよ。タロットの世界が身につき、タロットリーダーの道も開かれるでしょう。きっと天からの祝福も得られるでしょう。」と励ましの声を聞いた。タロットを知れば知るほど新しい発見が多いので、「神の家」の絵柄が示唆するように、これからさらに衝撃を受けるような気付きがあるかもしれない。一つ一つを大切にしていこうと思った。

前回のケーススタディ

(第201回~最新号)

(第82回~第200回)