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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第244回 昇進後のご主人をどう支えるか

最新のケーススタディ 2015年10月10日号 掲載

Q. Jさんのご主人は最近、昇進した。昇進自体はJさん夫婦にとって喜ばしいことだが、昇進後のご主人は、会社の人間関係で悩むようになり、タロットを仕事とするJさんに、リーディングを頼んできた。タロットを展開したことで、窮地に陥っていたご主人は、何が問題だったかに気づき、解決のためのヒントを得ることができた。ご主人は頑張ろうという気になり、Jさんも役に立てたことを非常に喜んだ。しかし、Jさんは、リーディングを通して、ご主人の悩みが想像以上に深かったことを知り、ご主人のその後が気になって仕方がなくなった。ご主人は、苦しさをじっと耐えながら乗り越えていくタイプであるし、仕事上のことだから、そっと見守るべきだと思いながら、つい根掘り葉掘り聞きたくなってしまう。こんな時、妻としてどう接するのがいいか、タロットに助言を求めることにした。

M・Jさん 40代 新潟

A. (1)

現状

「太陽」Rを見たJさんは、最初、二人の子供たちは自分たち夫婦のことだと思った。カードが逆向きだったので、べったりと寄り添って、仕事のことをあれこれ聞き質すのはよくないのだと思った。しかし、すぐにJさんは、ご主人のリーディングの時、経緯に「太陽」R,アドバイスカードも「太陽」だったことを思い出した。会社では、ご主人の下に二人の課長がおり、それぞれのグループを束ねることになっているのだが、ご主人と二人の部下の関係はうまくいっていなかった。ご主人にとって、二人はかつての同僚で、以前は一緒に遊びに行くほど仲が良かった。しかし、昇進を機に、ご主人は経営者側に立つ身となり、二人とは立場が正反対になったため、ギクシャクするようになってしまったのである。今回も、同じ「太陽」Rが出たことで、かつて同僚の関係だった人たちを、上司としてなんとかまとめ上げようと苦闘するご主人の姿を、Jさんは脳裏に浮かべた。「太陽」Rは、社内の人事問題のことをいっているのだと納得した。

(2)
経緯 現状

経緯は「神の家」、ご主人が勤める会社である。Jさんのご主人は、地道にキャリアを積んできた。それが評価されての昇進であった。社内では若手であるが、大抜擢されて経営者側のポストを与えられたのである。前例がないくらいの大昇進だったので、関係者には衝撃だったに違いない。逆立ちした人物は、社内の立場がかつてとは正反対になったご主人である。カードは正立なので、ご主人の昇進は、会社にとっても本人にとってもよいことだったことがわかる。Jさんは、会社そのものが主役となっているカードが出たことで、会社のことは当事者に任せるのが一番いいように思った。

(3)
経緯 現状 展望

展望は「悪魔」Rで、中心に立つ悪魔と、付き従う二人の小悪魔がいる。ご主人と二人の部下である。部下は、かつての同僚ということもあって、従うどころか、上司となったご主人に文句ばかり言うという。上司であるはずのご主人も、二人の文句に振り回され、上下関係が逆転したような事態を改善できずにいる。しばらくは苦戦しそうである。しかし、組織の中では避けられないこと。ご主人は正立の「悪魔」のように、リーダーになることが求められている。ご主人も心の中ではわかっている。部下の心を掌握するには、人間として一回り大きく成長する必要があるのだ。ご主人も、当面の課題と受け止めるであろう。

(4)

経緯 現状 展望
 (4)

現状の対策カードは「星」となり、Jさんは自分のことであることがすぐわかった。手にしている壺に入っているのは、Jさんが日ごろから、心身の調整に愛用しているエッセンシャルオイルである。Jさん夫婦にとってなじみのあるオイルであるが、今回のご主人にとっても、大きな助けとなりそうである。Jさんは、部外者の自分が、勝手な意見を押し付けるのは適切ではない、「星」の女神のように一歩控え、気持ちを込めてオイルを活用するほうがいいと思った。

(5)
経緯 現状 展望
(5)  (4)

「星」の注目カードは「13」。「13」はご主人をあらわしている。仲が良かった同僚たちに対して、上司として接する必要がある。タロットは、まず、ご主人自身が変わること、以前の仲間意識を吹っ切り、自分は部下の二人を引っ張っていくリーダーであると意識改革することから始めましょうと、アドバイスする。「13」の先には、天上に大きく輝く星がある。Jさんは、昇進したご主人が、この星のように明るい希望を持てるように、そっとサポートするのが、自分の役割であると確信できた。

(6)
経緯 現状 展望
 
(5)  (4) (6)
「悪魔」Rの対策カードは「世界」である。中央に立つご主人を周囲の者は見守り、盛り立てている。右上の鷲は、ご主人を抜擢し叱咤激励する元上司、左上の背後からひっそりと見守るのはJさん、下の二人は部下たちのように見える。中心にいるご主人は、部下たちの上に立って仕事を指図している。上のほうから叱咤激励してくる元上司の強いプッシュを意識しながら、重圧にめげることがない。視線の先には、輝く星がある。新しいポストでご主人がいかんなく力を発揮し、軽やかにステップを踏めるくらいになるよう、Jさんはさりげないサポートをするとよいだろう。 アドバイスカード は「恋人」。ふだん、ご主人は家で仕事のことを持ち出すことはない。妻のJさんに心配をかけないための配慮かもしれないが、内に抱え込んでしまう分、Jさんには、かえって大変そうに見えてしまう。「恋人」カードの人たちは楽しそうにおしゃべりしているので、普段の会話の中でサラッと「最近仕事はどう?」くらいは聞いてみるくらいならよさそうだ。そのほうが、ご主人も心の中を話しやすくなるかもしれない。Jさんは、出しゃばることなく、ご主人が楽しくなるような心遣いを心がけようと思った。  前のケーススタディへ
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