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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第408回 人事異動や事務所移転で疲労困憊。自分を取り戻すには?

  Q

Iさんの会社では、7月に人事異動があり、かつて苦手だと思っていた上司が同じ部署に戻って来た。また、8月初めには事務所の移転があり、その大変さもあって心も体も疲れ切っている。働く環境の目まぐるしい変化についていけないせいか、日々の業務にも専念できていない。早く元の自分を取り戻すためにどうすればよいか、タロットに聞いてみた。

                                                                                                                                                                                                                              T・Iさん 40代 東京

 

A

(1)現状
  現状
①現状は「13」で、まさにぴったりのカードが出た。人事も事務所も大変革が行われ、会社はこれまでの過去をいったん整理し、再出発しようとしている。勤続年数の長い社員のIさんは、社内の事情に通じていることもあり、その大変革に伴って発生するさまざまな仕事を担ってきた。各地に店舗を持つアパレル会社だからか、事務所移転の際には、生地や縫製関連の道具、商品などを整理する煩雑さは尋常でなかった。思ってもみなかった大変さを経験し、Iさん自身も「13」の絵柄のように、心身を使い果たして、くたくたである。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「月」。Iさんは、二匹の向き合う犬に目を留めた。Iさん(これまで子会社に所属)と直属の上司(子会社の社長)である。子会社の仕事は生地の管理で、親会社の事務所移転にあわせて、在庫生地を整理したり、移転後に向けた準備をしたりしてきた。Iさんは、正立で出たカードを見て、過去の出来事を思い出しながら在庫を整理するのは大変だったが、上司と組んでよく頑張ってやり遂げられたと、感慨深く思った。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望には「仕事師」Rが出た。事務所移転後のIさんの仕事は、これまでの生地の管理と洋服のデザインの2つになった。もともとデザイン志望で入社したIさんにとって、本来の仕事ができるのはありがたいことであるのだが、生地の管理は子会社へ出向き、洋服のデザインは移転後の新事務所内で行うので、目まぐるしさが続きそうである。社内の人事異動や事務所移転での心のざわつきも引きずり、当面デザインの仕事には、専念できそうにない様子が見て取れる。

(4)
   経緯    現状    展望      (4)
④「仕事師」Rの注目カードは「審判」R。Iさんは、空色の人物に注目し、まるで、心がざわつく暗がりから抜け出せない自分の姿と重なって見えた。デザインに必要な斬新な発想やインスピレーションが枯渇して、もがく様子が見て取れる。

(5)
   経緯    現状    展望     (4)
 
     (5)
⑤「仕事師」Rの対策カードは「神の家」で、この建物は、まさに新しく移転した先のビルにそっくりだ。そこでは、デザイナーやパタンナーが所属し、日々物作りに励んでいる。Iさんもその一人である。Iさんは、たくさんのレンガが集まってできた建物を見て、自分のことだけで煮詰まってしまってはいけない、会社全体を見渡し、その中での自分の立ち位置を確認する必要があると思った。会社の大変革にさらされているのは、自分だけではない。ほかの社員も、苦手な上司も、全員なのである。自分にとっては苦手な上司も、会社にとっては、財務に強い欠かせない貴重な人である。Iさんは、辛い時ほど、会社全体の大きな視点から自分を見ることが大切であると気づいた。

(6)
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     (5)      (6)
⑥「審判」Rの対策カードは「星」である。星空のもとで跪いて沐浴をする人物を見て、Iさんは、はっと思い出した。デザインの仕事に欠かせない新しい発想やインスピレーションは、心が澄んでいるときに与えられるものであることを。まず、これだ。心を整え、心の余裕を取り戻すことから始めよう。自然に触れたり、夜空に輝く星を眺めたり、アロマを活用したりと、できることはいろいろありそうだ。体の疲れもあるが、心を取り戻せば、体の疲れをとるのは簡単に思えた。

アドバイスカードは「運命の輪」。Iさんは、スフィンクスが異動してきた上司、その下で回る車輪にいるのが部署の部下、自分もその一人として働く様子を思い浮かべた。Iさんは、自分の苦しさにとらわれて、いつの間にか自分を見失っていたことに気づいた。心を切り替えて、一日も早く新組織に慣れ、仕事に専念していこうと決心した。

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