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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第397回 ビジネス再開を考えるなら、智慧の探求が必要と思うが。

Q

Sさんは、かつて自分の会社を持ち、ビジネスをしていた。がむしゃらに頑張り、まずまずの成功を収めることはできたが、一方で、働きすぎが原因で、体を壊してしまった。その後、長く休養することになったのだが、その期間は、それまでの猛烈人生を振り返る機会となり、Sさんは、心の世界を学ぶことに関心を持つようになった。学ぶにつれて、はっとする気づきを得たり、腑に落ちたりすることが何度もあり、いつしか智慧の探求に、真剣に取り組むようになった。おかげで、がむしゃらだった昔に比べ、少しは自分を冷静に見つめ直す余裕が持てるようになり、体力も気力もずいぶん回復してきた。Sさんは、ゆくゆくは休眠状態にしてある会社を復活させ、ビジネスを再開させたいと願っているが、その道は、今の智慧探求の勉強を続けることで、おのずと開けてくるのではないかと思っている。この方針で進んでよいか、今一度タロットに聞いてみたいと思い、カードを展開することにした。

                                                                                                                                                                                                                          Y・Sさん 40代 神奈川

A

(1)現状
  現状
①現状には「力」が正立で出た。Sさんは、この少女が自分であるとすぐにわかった。そして、蜂を見つめながら、獅子を手なずけている姿に注目した。絵柄からは、グノーシス・智慧(蜂)を見ることで、せっかちですぐ感情的になる自分、焦燥に駆られ騒ぎ出す自分(獅子)を統御しようとしている様子が浮かび上がった。Sさんは、今の勉強が、自分の心の成長になっていると確信でき、改めて、智慧を探求することの素晴らしさをしみじみ感じた。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「宙吊り」で、Sさんは、これまでの自分がよくあらわれていると思った。絵柄は、会社を休眠状態にして、ビジネスをいったん休み、休養してきた自分そのものである。また、心の勉強を始めたことで、内省するようになった自分でもある。正立カードが示すように、勉強のおかげで、今までとは違う見方があることに気づけたことは、本当に大きな収穫だった。「力」と「宙吊り」に描き込まれた木星記号を見たSさんは、自分の心の容量を拡げることで、ビジネスに必要なおおらかさと大局観が身につけられると思った。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望に出た「月」は、正立ではあるが暗く、靄がかかったようだ。きっとビジネス再開にこぎつけるまで、乗り越えなければならない課題がいくつも出てくるに違いない。でも、月で隠れた背後からは、暗いが太陽の光芒が見えるので、努力の方向性はこれでよいと確信できた。今はまだ暗いが、このまま探求を続け精進していくなら、必ず再開の日が迎えられるだろう。Sさんは、2匹の犬の様子を見て、誰かと励まし合いながら、切磋琢磨する自分の姿を思い浮かべた。本音で意気投合できるビジネスパートナーと巡り会えるかもしれない。

アドバイスカードは「太陽」である。「月」に引き続き、2者の存在が目を引く。Sさんは、過去のビジネス経験やこれまでに学んだアストロロジーから、自分の場合は、何をする上でも、パートナーとの関係が大きく影響することを知っていたので、ふさわしいパートナーに出会う可能性に期待が持てた。それまで焦らず、たゆまずグノーシスの探求を続けて行こうと、気持が定まった。

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