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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第390回 田舎に住む病気の父と看病する母。会いに行きたいのだが。 

Q

Wさんは、コロナ禍で2年余り、田舎の両親に会いに行けないでいる。父は病気で臥すことが多く、母が看病している。老老介護であることに加え、コロナ問題で近親者との交流もほとんどできなかったので、離れて暮らすWさんは心配な日々を過ごしてきた。母親にのしかかる家事や看病の負担や心労は、電話からひしひしと伝わり、父の病状も重くなっているとのこと。緊急事態宣言が解除され、少しずつ世の中は平常化に動き始めているように感じられるが、次の感染拡大の警戒も強い。この時期を外さないで、両親に会いに行きたいと思うが、実家の近隣の目も気になり、心が決まらない。そこでタロットに助言を仰ぐことにした。

                                                                                                                                                                                                                           K・Wさん 50代 東京

A

(1)現状
  現状
①現状に出たのは「教皇」Rである。Wさんは、一目見るなり、中央の人物が父親で、下の二人が兄と妹の自分であると思った。高齢の父親は病気で、徐々に衰えが目立ち始めているが、二人とも会いに行けていない。コロナ問題で帰郷しづらいことに加え、Wさんも兄も、それぞれ体調に問題を抱えているため、気軽にすぐ行動に移せない事情もある。Wさんは、逆向きカードの言わんとすることが、心に突き刺さる思いがした。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯の「悪魔」Rにも、3人の人物が登場。現状の「教皇」Rとよく似た構図で、Wさんは、この3人も、父親と兄と自分であると思った。3人は繫がってはいるが、カードは逆向きなので、繋がり方がぎくしゃくしているのだろう。確かに、思い当たる節はある。妹であるWさんが、父親のことを兄と協力すべく相談を持ち掛けても、兄は素っ気ないのだ。若い頃の事故の後遺症を引きずって苦労しているせいか、父親の病気もクールに割り切っている。Wさんは、兄の気持ちに理解を示しつつ、兄妹で協力できないことが寂しい。でも、兄の協力が得られないからといって、父親の辛さに無関心でいることはできないのだ。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望も「運命の輪」が逆向き。3つの生き物が乗る運命の輪は、荒波に翻弄されているように見える。Wさんは、絵柄から、このままでは、父と兄と自分が、三者三様の事情や言い分に振り回されているうちに、会いに行くタイミングまでも逸してしまうように感じた。これだけは何としても避けたい。

(4)
    経緯     現状    展望
 
     (4)
④「教皇」Rの対策カードは「13」となった。Wさんは、鋭利な鎌で何かを刈り取ろうとする絵柄を見て、まず、自分の心配症が作り出す懸念や思い込みを断ち切る必要があることに気づいた。できない理由に気を取られて、何もしなければ、何も解決しないと。はっと目が覚める思いがした。

(5)
    経緯     現状     展望
   
      (4)      (5)
⑤「13」の注目カード兼「運命の輪」Rの対策カードは「世界」である。「運命の輪」Rの輪と「世界」の空色のリースは、「輪」で親縁しているので、「お互いに自分にできることをして、協力することで乗り越えなさい」と言っているようだ。Wさんは、中央の人物が手に壺を持っているのを見て、アロマオイルを活用することを思いついた。

(6)
    経緯     現状     展望
     
     (6)       (4)      (5)
⑥「悪魔」Rの対策カードは「月」で、たくさんの滴はアロマオイルを示唆している。Wさんは、これまでの自分のアロマ体験や勉強から、父に対しても、アロマでできることがたくさんあると確信できた。看病で疲弊する母の助けにもなるに違いない。

アドバイスカードは「正義」。Wさんは、大きな剣を見て、「鉄の意志を持って、自分の思いを決心に変え、両親に会いに行きなさい」と言われた気がした。父親の病状を考え、早く予定を決め、実行しようと、心が決まった。

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