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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第382回 最愛の祖母が旅立った。想いをどう届けたらよいのだろう。

Q

6月に母方の祖母が96歳で亡くなった。I 氏は子どもの頃から祖母ととても仲が良く、可愛がってもらった。I氏は、孫の中で、祖母への思慕がとりわけ強かったせいか、祖母もまた、I氏のことを「孫の中で一番・・・」と嬉しそうに話すのが常だった。祖母は、長男夫婦と暮らし、晩年は施設で過ごした。最晩年はコロナ禍の時期と重なってしまったため、施設の感染対策のため、家族と会うことも制限され、寂しい中での旅立ちだった。葬儀も参列が制限され、I氏は参加することができなかった。仕方がなかったとはいえ、I氏は、心が晴れない。何とか想いを祖母に届けたいと思うが、さまざまな気持が溢れるばかりで、どうしていいかわからない。そこでタロットに助言を求めることにした。

                                                                                                                                                                                                                           T・I氏 40代 埼玉

A

(1)現状
現状
①現状に出たのは「正義」Rである。I氏は、すぐに母だとわかった。I氏の母は、祖母が施設に入ってから、亡くなるまでのことが頭から離れず、心を痛めている。施設に入った祖母を、同居していた長男(I氏の母の兄)夫婦や地元に住む親族が訪問することは少なかった。I氏の母も結婚を境に故郷から遠く離れたため、どうにもできなかった。そんな中で祖母を旅立たせてしまったことが、I氏の母を苦しめているのである。施設の方からは、祖母は大往生だったと聞いたが、すんなり喜んでいない。母の無念な気持ちがわかるI氏は、自分も辛いが、母はそれ以上に苦しんでいることを突きつけられた気がして、ため息をついた。

(2)経緯
経緯 現状
②経緯は「隠者」Rが出た。この人物は誰だろう。誰かを待ち続けているのに叶わない様子から、祖母に違いない。I氏はかつて1度だけ母親と、衰弱しかけた祖母を見舞ったことがある。認知機能も衰えていたのに、不思議と誰が来てくれたのか識別でき、大喜びだった。旅立つ直前も、祖母は自分を待っていてくれたのではないかと思うと、申し訳ない気持ちで一杯になる。もっとも、事前に知らされても何もできなかったかもしれない。コロナ禍で、自分にまったく余裕がなかったから。

(3)展望
経緯 現状 展望
③展望は「教皇」で、儀礼に関わるカードだ。祖母の葬儀は、コロナ禍問題が収まっていなかったこともあって、身近な少数の親族に限られた。残念ながら孫のI氏は参列が認められなかったのである。今後、状況は変わるだろう。次の法要やお墓参りなどの機会があれば、絶対に逃さないようにしようと、I氏は心に誓った。

(4)
経緯 現状 展望
 
    (4)
④「正義」Rの対策カードは「斎宮」。I氏は、これも母の姿だと思った。大好きだった祖母に想いを届けよう思ったら、誰よりも祖母を思う母が平穏で安らかな心を取り戻せるように、気遣ってあげることが先決なのだろう。母の心が癒されれば、自分も少しは落ち着きを取り戻すことができそうだ。

(5)
経緯 現状 展望
   
     (5)     (4)
⑤「斎宮」の注目カード兼「隠者」Rの対策カードは「月」である。「月」は母方の実家であり、母性を象徴している。I氏は、2匹の犬が月を見上げながら、口を開けている様子を見て、亡き祖母の思い出を積極的に母と話すようにすれば、母の心を慰め、祖母にも届くように思った。いくつかの困難が重なって、生前の祖母の気持ちに十分応えることはできなかったが、I氏とI氏の母の祖母への思慕は、きっと祖母に喜びを運んでくれるに違いない。

(6)
経緯 現状 展望 (6)
   
     (5)     (4)
⑥「教皇」の注目カードは「恋人」。I氏には、天空から弓矢を持って地上の人間に働きかけんとする裸の天使が、旅立った祖母と重なって見えた。祖母は遠い所へ行ってしまったのではない、自分の心の中に生き続けていると自然に思うことができた。心の中で親しく祖母に語りかければ、祖母も応えてくれるだろう。そう思うと、乱れっ放しだった自分の心が静かになった。

アドバイスカードは「愚者」。I氏は、愚者にぴったり寄り添う空色の犬を見て、祖母の存在を感じた。愚者と犬がお互いを思いやりながら旅を続けるように、I氏も心の中で生き続ける祖母の思いを受け止め、時に祖母に語りかけながら、日々を過ごして行こうと思った。その心を携えて、法要やお墓参りに行けるように。

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