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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第368回 車庫に置き溜めたガラクタを、どう処理するとよいか。

Q Nさんは、車庫に7、8年間放置したまま、ほとんど粗大ごみ化した古い家具や子供の大型遊具などを綺麗にしたいと思っている。一番手堅い処理法は、区に処分を申し込むことだが、年の瀨は混んでいて、持ち込みは3ヶ月以上待機、回収も予約待ちである。それに、量が多くて、とても一度では廃棄ができない。もっと効率的な方法はないかと思っていた時に、「軽トラ1台分14,000円で廃棄!」をうたったチラシを見つけた。詳細を見ることもなく、飛びついたが、夫は特に乗る気もない様子。時間が経つにつれ、車庫に放置状態とはいえ、独断で処理を判断することではないし、勢いだけでチラシに飛びつくのもどうかと思い始めた。そこで、慌てて行動する前に、どうするのがいいか、タロットに相談することにした。

                                                                                                                                                                                                                         S・Nさん 40代 東京

A

(1)現状
現状
①現状には、「運命の輪」が逆向きで出た。Nさんは、2匹の動物が車輪にしがみついて忙しそうに回る様子が目に留まった。輪自体もぐらぐら揺れているように見え、まるで自分の精神状態をあらわしているようだ。確かに、現実の自分は、時間がかかる区への申し込みと、一気に楽々片づけができそうなチラシの間で、迷いが生じている。時間が経つほど、本当はどちらがいいのか判断がつかなくなっているのである。でも、こんな時だからこそ、せっかちは禁物なのだろうと納得。

(2)経緯
経緯 現状
②経緯は「審判」Rである。Nさんは、天使のラッパに注目して、情報の受け取り方に問題があることに気づいた。チラシに関していえば、Nさんが見たのは「軽トラ1台分14,000円で廃棄!」のうたい文句だけで、まだ小さな字でぎっしり書いた部分は読んでいない。カードに、家族が描かれていることも気になった。車庫にあるのは、自分のものというより、ほとんど家族のものなので、やはり自分1人の考えで処分を決めるのは、問題なのだろう。

(3)展望
経緯 現状 展望
③展望は「太陽」R。Nさんには、逆さになった太陽が場所を占領し、人を圧迫しているように感じられた。Nさんは、ドキッとした。かつては、一緒に遊び、家族に喜びをもたらしてくれたはずのものを、いつのまにか、自分は邪魔なガラクタ扱いしている。でも、子供や夫にとっては、大切な思い出につながるかけがえのないものかもしれない。それを、独断で処分するようなことがあれば、揉めるだろう。Nさんは、家族との意思疎通不足を反省した。

(4)
経緯 現状 展望
 
    (4)
④「運命の輪」Rの対策カードは「節制」が出た。Nさんは、節制の天使が2つの壺を巧みに操って、見事に水をうまくコントロールしている姿に注目した。「運命の輪」Rのように、せわしない心のあり方とは対照的である。一気に片付けようなどと思わず、まず、自分自身が節制の天使のような落ち着きを取り戻し、丁寧に向き合うことが必要であると思った。

(5)
経緯 現状 展望
   
     (5)     (4)
⑤「節制」の注目カード兼「審判」Rの対策カードは「13」。これまでのカード展開から、Nさんは、たまたま手にした片付けのチラシに飛びつくのは止めようと思った。「13」と「節制」の並びから、片付けは、物の処分だけでなく、物に込められた思いの整理の時でもあるので、慎重に思いやりを持って行う方がよいことに思い至った。

(6)
経緯 現状 展望
   
     (5)     (4)     (6)
⑥「太陽」Rの対策カードは「宙吊り」で、余裕のあるにこやかな表情が目に飛び込んできた。忙しい時期に急げば、焦りから何かにつけ家族にも刺々しく当たり、判断も誤ってしまいそうだ。特に、年末年始にかけ、コロナ禍の問題も大きくなっているのだから、片付けはしばらく見送った方がよさそうだ。

アドバイスカードは「教皇」。Nさんは、家族と共にしっかり意思疎通を図った上で、車庫に眠る使い古したものの扱いを決めていこうと心が整理できた。手間暇惜しまず行えば、家族みんなの気持ちも穏やかで、車庫もすっきりする。じっくり行っていくのなら、不必要なものの処分も、区の申し込みを利用するのが一番よい。危ない、危ない、また勇み足になるところだった。タロットをやって本当によかった。

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