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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第296回 倒産寸前の自分の会社、再建できるだろうか。

さんは健康衣料品を扱う通販会社を作って5年になる。Tさんは、経営に関しては全く素人であったが、5年前、たまたま自分が手掛けた商品が健康ブームにのって、初年度ながら本人もびっくりするほどの売り上げを出すことができた。最高級の天然素材で作った商品の評判はよく、Tさんも自ら扱う商品に絶対的な自信を持っていたので、初年度の成果をもとに大幅に在庫を増やし、2年目以降もさらに業績を上げるつもりでいた。ところが、ブームは瞬く間に去り、とたんに売り上げも激減。この5年間、経営はどんどん行き詰り、体を壊し心も限界に来たTさんは、商工会議所に会社を売る相談をしにいった。担当者は、Tさんの意に反して、経営を見直し建て直すことを勧めた。「えっ?」と耳を疑ったが、専門家の助言は、経営の何たるかを学ばないままやってきたTさんの心に響いた。こんな状況で本当に再建できるのだろうか?Tさんは、自分の心を整理するため、タロットに相談することにした。

N・Tさん 30代 神奈川

A.

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現状

現状は「神の家」Rで、建物がひっくり返っている。タロットのことは何も知らないTさんでも、これが倒産寸前の自分の会社をあらわしていることは、すぐわかった。深刻なのは会社だけではない。その会社の経営者であるTさん自身も、体を壊し心も疲れ切っている。まさに崩壊寸前の建物のようなのだ。逆向きカードは、本人の半端でない辛さを物語っている。

(2)

経緯 現状

経緯は「世界」Rが出た。これまで一人で会社を立ち上げ、何もかも自己流でやってきたTさんである。会社を作りながら、経営について学ぶことはなかった。初年度がうまく行き過ぎたために、自己流で十分やっていけると過信したこともあるだろう。自分は最高級の天然素材でできた商品を扱っているのだから、市場はちゃんと評価してくれるはずといった自負心もあったかもしれない。こうした様々な事情が、周囲との協力や交流を隔て、会社を苦境に立たせることになってしまったのだ。

(3)

経緯 現状 展望

展望は「恋人」。複数の人が何かを相談している。商工会議所でコンサルタントを紹介されたTさんは、このことだと思った。会社を売る相談に行ったTさんにとって、再建の勧めは半信半疑、というより無理という気持ちのほうが強かったが、正立カードを見て、気持ちが少しずつ変わり始めた。

(4)

経緯 現状 展望
(4)

「神の家」Rの対策カードは「戦車」である。すっかり自信を失って意気消沈しているTさんに、タロットは「戦車」のように、一段高いところに立って大局をつかみ、強い気持ちで、今までやってきた道を突き進みなさいと激励する。今、必要なのは、あきらめることではなく、気持ちを奮い立たせ前を向くことである。Tさんも、絵柄を見て、きっとそうなのだろうと思う。

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経緯 現状 展望
 (5) (4)

「戦車」の注目カード兼「世界」Rの対策カードは「女帝」が出た。ファッショナブルな装いが女帝をとても美しく魅力的にしているように、Tさんの扱う商品にも、もっと魅力的に見える工夫を加えてみてはどうか。今までは、商品の品質にばかり着目して、商品の見せ方や外装は二の次だった。タロットは、この点でアイデアを出しなさいと言っている。最高品質の商品にふさわしいパッケージ、おしゃれなデザインなどで装い、魅力をアップさせれば、注目度はずっと上がるに違いない。 消費者への見せ方、アピールの仕方も大事なことである。 アドバイスカード「世界」より、Tさんは、会社再建を考えるなら、自分一人の力で何とかしようとするのではなく、いろいろな人の協力を得ることが大切であると気づいた。その中で、消費者に注目してもらえる創意工夫ができれば・・・。今は疲れ切っているTさんであるが、タロットを展開したことで、希望が見え始めた。

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