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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第267回 夫が過労で休養を勧められているが...

最新のケーススタディ 2016年10月10日号 掲載

Q. 昔から仕事人間だったIさんの夫は、グループ会社へ出向になってからも精力的に仕事に取り組んでいる。最近は、新規プロジェクトのリーダーを会社から仰せつかり、休日もほとんど家で仕事をするほど忙しかった。そして、とうとうある日、会社で具合が悪くなり、急遽帰宅することになってしまった。病院では過労と診断され、休養を勧められた。もともと仕事人間で、しかも、プロジェクトを推進していかなければならない中心者であるため、医者からの休養の忠告はごもっともと思いながら、仕事のことが気になって仕方がない。どうしたらよいだろうか。

H・Iさん50代 神奈川

A.(1)

現状

夫は、現状に出た「斎宮」を見て、はじめのうちは誰のことを言っているのか分からなかった。しかし、「斎宮」が手に持つ分厚い本と、冠が頭を締め付けているように見えてしまう様子から、今の自分のことだと思い至った。たくさんの資料を手にしながら、頭の中は仕事のことで一杯、頭が痛くなるほどだ。ヴェールの中で一人黙々と資料を繰る姿も、休日に仕事をしている自分をよくあらわしている。

(2)
経緯 現状

経緯は「運命の輪」である。夫は出向先に異動して間もないので、新しい職場では信頼関係が十分できていない。夫にとって、海に浮かぶ「運命の輪」のような不安定感があるのだ。そんな中でプロジェクトの責任者を務めるのは、波の荒い海を重心の高い船でいくようなもの。心身にかかる重圧は半端ではない。輪の上部にいる3匹の動物からは、職場の人間関係が浮かび上がる。輪の一番上に鎮座しているのは、ただ職場を見ているだけの上司、輪をめまぐるしく上下する動物は、それぞれの立場でいろいろなことを言う同僚たちだ。自分は輪の中心部にいて、全体をまとめ上げようとしている。大変だったが、現状と経緯のカードは正立なので、夫は自分のやってきたことが間違っていなかったと納得することができた。

(3)
経緯 現状 展望

展望の「悪魔」には、責任者である自分と部下の関係がよくあらわれている。責任感が強い夫はリーダーとしてしっかり役割を果たし、部下はリーダーの指示のもとに、チームとしてまとまろうとしている。部下たち(小悪魔たち)の表情が晴れやかであることから、彼らもプロジェクトの成功に向けて意欲的に取り組んでいる様子。夫が心配しなくても、指示をしっかりしておけば、仕事はうまくいくに違いない。夫は、緩いロープでつながる3者が満足気であることから、職場の人間関係は適度の緩さがあっていいのかもしれないと気づいた。その緩さが信頼感ややる気を引き出すのだろう。夫は医者の勧めに従って4,5日休養を取ることにした。

アドバイスカードは「教皇」である。カードを見て、夫は自分の休養が仕事に支障を来たさないよう、部下への指示を心がけようと思った。その間、できるだけ休養に専念するつもりだ。

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