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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第266回 10年ぶりのタロット初級の再受講はどうか

最新のケーススタディ 2016年9月25日号 掲載

Q. Nさんがマルセイユ・タロットの勉強を始めたのは10年前で、義理の息子がNさんの老後を考えて、趣味にちょうどいいのではと思って探してくれたのがきっかけである。Nさんも義理の息子もタロットのことなど何も知らなかったが、Nさんに「ぴったりの趣味」を探していくうちに、辿りついたのがマルセイユ・タロットであった。実際に学び始めて、Nさんはタロットの面白さに目覚めた。タロットに夢中になっていると、頭の中がクリアーになり、心身も若返ったようにはつらつとしてくる。この10年間、タロットはNさんのよき友であり、よき相談相手だったと言ってもよいくらいである。最近、Nさんは自分のリーディング力をもっと向上させるために、タロット初級:仕事師コースの再受講を考えている。そこでタロットに助言を仰ぐことにした。

M・Nさん 80代 茨城

A.(1)

現状

現状は正立の「恋人」で、Nさんが着目したのは、天使が狙いを定めて放とうとしている弓矢である。これは再受講を考える自分に向けられた絶好のチャンスのことだと、Nさんはピンと来た。カードは正立なので、このチャンスを受け止めるとよいことがわかる。

(2)
経緯 現状

経緯は「月」Rで、けたたましく吠え合う犬や水面上にあらわれたザリガニから、Nさんは、まさに自分の心の中を見る思いであった。電車をいくつも乗り継いで通うことになるし、授業は終日ある。期間中元気に通い、最後まで授業についていけるだろうか。自分の年齢や状況を考えると、心の中にはいろいろな心配が出て来る。まるでもう一人の自分から、「不安材料があるのに本当に大丈夫?」と言われているようである。

(3)
経緯 現状 展望

展望は「悪魔」が出た。小悪魔が中央にそびえたつ悪魔を見上げているように、リーディング力の向上を願うNさんも、レベルアップした自分を夢見ている。カードは正立なので、Nさんは再受講で、今まで以上にタロットの理解を深め、願い通り知的にも人間的にもレベルアップするであろう。タロットとのラポールがしっかり出来上がることがわかる。

(4)
経緯 現状 展望
 
 (4)

「月」Rの対策カードは「力」である。やすやすとライオンを手なずける少女の表情には、恐れもひるむ様子もない。カードはNさんに不安にとらわれず、思い切って再受講することを勧めている。タロットの勉強をすることで心身がリフレッシュされるので何の心配もないと言わんばかりである。

(5)
経緯 現状 展望
  (4)  (5)

[力」の注目カードは「節制」。壷から壷に注がれる水は一滴もこぼれることがない。Nさんもこれくらいの集中力を持って、授業に臨むとよいだろう。知識をこぼすことなく習得するといいよりは、タロットの最も重要な部分であるタロットの精神・伝統をしっかり受け取るようにするとよいだろう。肝心なことがわかると、全体の理解も進むものである。

アドバイスカードは「星」である。学び続けて10年になるNさんは、既にタロットについてたくさんのことを知っている。そんなNさんに、タロットは語る。『「星」の女性のように謙虚な気持ちで授業に臨みなさい。何も知らずに受けた最初の授業の時のように。そうすれば、尽きることのない豊かな実りを得るでしょう。』Nさんは、そのメッセージに心から納得した。

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