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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第465回 熱心に買い集めてきた講座や書籍をそのままにしたくない。

Q

ここ数年、Sさんは向学心に火が付いたように、興味のある分野の講座を受講したり、通販でも講座や書籍を購入したりしてきた。自分の知的世界が広がり、点と点がつながっていく喜びを体験できてよかったと思っているが、仕事や家事をしながら学んできたので、いつも慌ただしかった。この年末年始になって、やっと振り返る余裕ができ、いろいろ整理してみたところ、購入したままになっているものやほんの一部しか見ていないものが、結構あることに気づいた。することが多く、まとまった時間がとりにくいこともあったと思うが、今年も、以前の勢いでどんどん関心を広げ突き進んでいくのは、よくないように感じている。お正月休みが終われば、忙しい日常生活もまた始まる。その中で、購入したままになっているもののいくつかだけでもしっかり開いて吸収したい。どのように取り掛かるとよいか、タロットに相談することにした。

                                                                                                                                                                                                                               I・Sさん 50代 東京

 

A

(1)現状
  現状
①現状には「教皇」が出た。Sさんは、絵柄を見て、先生から学ぶ自分の姿が浮かんだ。この数年、Sさんは、日本で古くから親しまれてきた精神的教えや芸術に魅かれ、それらを学び、今に至っている。先生方は、たいてい、その道40年とか50年の大ベテランだ。オンライン講座も多いが、映像を多彩に織り交ぜて説明してくださるので、臨場感があり、対面講座を受けているような感覚がある。こうした世界を学ぶと、さらに学習意欲が高まり、あれもこれもと関心が広がるが、現状は、先生と向き合って学ぶスタイルが中心だ。カードも正立で、このスタイルがSさんには合っているのだろう。

(2)経緯
  経緯   現状
②経緯は「斎宮」Rで、Sさんは、これまで興味を持った分野の書籍や講座を、買い集めてきた自分であると思った。どんなことでも、腑に落ちるまでずっと探求し続ける性格のため、やはり手元にあったほうがいいと思って、入手してきたのだ。しかし、カードは逆向きで、十分活かせていないこの状態は見直す必要がある。まさに薄々感じていたことだ。

(3)展望
   経緯    現状    展望
③展望の「審判」を見たSさんは、祝福を感じさせる絵柄だと思った。入手したものを開き、少しずつ学び吸収していくなら、今までの自分の世界観は一層豊かになり、大局的な見地から物事を理解する力を養ってくれるのではないか。時代が大きく目まぐるしく変わりつつある現代に、古来受け継がれてきた伝統を一面からだけでなく、いろいろな角度から学ぶことは、自分の人生観に大きな啓発を与えてくれるに違いない。

(4)
   経緯    現状    展望
 
     (4)
④「斎宮」Rの対策カードは「女帝」が出た。女帝の青い目は透明感があって、この世というよりはもっと深淵な世界を見つめているようだ。玉座でゆったりとしながら、心は内面の世界、本質の世界にいて、そこでヴィジョンを掴み、未来を描いているのかもしれない。Sさんは、女帝を見習って、まず、自分の中で「これだ!」と思うテーマの未読講座を選んでみようと思った。

(5)
   経緯    現状    展望
   
     (4)     (5)
⑤「女帝」の注目カードは「悪魔」である。Sさんは、大悪魔と小悪魔の立ち位置を見て、自分の関心に優先順位をつけ、優先度の高いものから、一つ一つ日常のスケジュールに組み込んで、見ていこうと思った。計画的に取り組んでいくなら実行しやすいし、買ったままになっていた講座の価値を活かすことができる。

アドバイスカードは「教皇」で、現状に出たカードでもある。自分が興味を持ったのは、まさしく「教皇」が教え伝えてきた伝統の世界である。今の自分が一番求め、知っておきたい世界なのだから、講座の先生方からの伝授を粗末にしてはいけないと思った。まず買いためた講座をじっくり見ながら、自分に合ったスピードで学びを深めていくことにした。

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