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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第341回 夫が転職を匂わせる。妻としてどう接したら良いだろうか。

Q

Kさん夫婦は共働きで、二人ともIT企業に勤めている。普段、家で仕事の話をすることは少ないが、最近、夫が転職を匂わすようなことを口にするようになった。「先輩が起業したから、来年一緒にやろうって誘われているんだ」とか、他からも誘いがあるようなことを言う。冗談半分の軽い気持ちで言っているだけなのか、本気で考えているのか、・・・、最初、Kさんは気にも留めていなかったが、夫が一度ならず口にすることから、積極的に話を聞いて、相談に乗ったほうがいいのかしらと思い始めている。そこで、自分の態度を決めるべく、まず、タロットを展開することにした。

                                                                                                                                                                                                                        K・Mさん 40代 東京

A

(1)現状
現状
①現状に出たのは、「運命の輪」である。輪の上にいる動物に目が留まったKさんは、この動物が夫をあらわしていると思った。妻のKさんに、転職の誘いを受けていると話したら、どんな反応をするのか、夫はKさんの様子を窺いながら、反応を楽しんでいるように見えたのである。しかし、そのうちに夫の話を、右から左に聞き流す自分の姿にも見えてきた。Kさんは、どちらかというとクールな性格で、夫が何か言っても、あまり感情で反応しないからである。いずれにしても、カードは正立なので、今のところ問題はないと言ってよいだろう。

(2)経緯
経緯 現状
②経緯は「神の家」で、これは、夫の勤める会社である。夫の会社は、上場企業の系列会社で、基盤がしっかりしている。このカードも正立なので、社内での夫の立ち位置も悪くなさそうである。

(3)展望
経緯 現状 展望
③展望の「戦車」Rは夫である。Kさんは、逆向きで出たことが気になった。仕事に対する迷いがあるのか、忙しすぎるのか、はっきりした理由はわからないが、十分打ち込めない様子。そういえば、最近、夫の帰りが遅い。今後のことで、何か思うところがあるのかもしれないと、Kさんは思った。

(4)
経緯 現状 展望 (4)
④「戦車」Rの注目カードは「審判」。迷路から抜け出た空色の人物に注目したKさんは、夫は、この問題に関して、自分なりに答えを出すと思えた。Kさんが口を出さなくても、夫は、自分で苦しいところから脱出できそうである。

(5)
経緯 現状 展望 (4)
(5)
⑤「戦車」Rの対策カード「世界」では、Kさんは、中央の人物が自分と重なって見えた。そして、口を閉じている姿を見て、夫の転職には口を出さないほうがよいと思った。この人物のゆったりとした姿も印象的だ。キリキリカリカリと無縁でいれば、どんなことも大きな視野で捉えられる。その方が円満な関係が保てるし、よい判断が下せる。Kさんは、自分の職業人生も含めて、ここが大切なポイントであると、改めて思った。

(6)
経緯 現状 展望 (4)
 
(6) (5)
⑥「世界」の注目カードは「斎宮」となった。静かに受容する人の姿を見て、Kさんは、ますます自分の取るべき姿勢が明確になった。もう一つ、Kさんは、大きな気づきを得た。今、小説を書いているKさんは、斎宮から「あなたがすべきは夫の心配ではなく、小説を書き上げることです」とのメッセージを感じ取ったのである。

(7)
経緯 現状 展望 (4)
   
 (7) (6) (5)
⑦「斎宮」の注目カード「正義」は、脇目も振らず、ドンと構えて自分の現実に直面している。あれこれ気持ちを分散させないで、自分が取り組んでいることに専念していけばいいと思った。

アドバイスカードは「力」。口を閉じた少女が、獅子の口元に手をやっているのを見て、Kさんは、夫には、しゃべりたいことをしゃべりたいようにさせておくのが、一番と感じた。 タロットを展開したことで、Kさんは、今後の方針が固まって、気持ちが軽くなった。実行してみようと思った。 前回のケーススタディ (第201回~最新号) (第82回~第200回)