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イシス学院は、カバラー、タロット、アストロロジー、アロマテラピーという形で現代に伝わる古代密儀の伝統を学ぶ魂の学校です。

第323回 後輩の自立支援をうまくしてゆくための秘訣は何か。

Q.

Nさんは、以前はヒーリングの施術を教える学校の講師をしていたが、今は独立して、自分のサロンを運営している。その学校の卒業生にも、自分のサロンを持ちたいと夢見る人はけっこういたので、Nさんは、後輩を育てるつもりで、サポートを希望した人と交流を続けてきた。最初は、親密な交流ができ、Nさんも喜んで応援してきたが、やがて、各々自分のサロン立ち上げに忙しくなると、どの人も必死で余裕がないのか、以前のような交流がなくなり、素っ気なくなってしまった。応援してきた人たちの成長は喜ばしいことだと、頭では理解するが、心情的には何とも言えないわびしさを感じている。同じ師匠から学び、同じ流派にいるから連携は大切と思って応援してきたつもりであるが、Nさんの思い入れが強すぎて、一つ一つのやりとりに過敏になっているのかもしれない。しかし、こんな鬱々とした気持ちをいつまでも引きずっていたくない。Nさんは、この状態から出るために、タロットを展開することにした。

E・Nさん 50代 東京

A.

(1)
現状

①現状は「愚者」で、Nさんは、絵柄に今の自分の気持ちがよくあらわれていると思った。Nさんの目には、犬が、いつでも自分の主人の味方だと言わんばかりに、愚者に忠実に寄り添っているように見えた。Nさんは、犬から「大丈夫、僕が付いているよ。後から来る人を育てる役割は十分果たしたのだから、そろそろ先に進もうよ。足元で起きた小さなことをいつまでも気にしていてはいけないよ。顔を上げて、目指す理想をしっかり見て」と、激励を受けたように感じ、なんだか心が軽くなった。前に進んでいけると思えた。

(2)

経緯 現状

②経緯は「正義」R。Nさんは、頑張りすぎた自分の姿に見えた。Nさんは、自分の過去の経験から、問題やすべきことを放置したり、いい加減にしておくと、後で大変な苦労をすると身に染みていたので、どんなことでも、できるだけきちんと対応するようにしてきた。しかし、相手の性格はさまざまで、感じ方も考え方も行動の仕方も違う。同じ話をしているつもりでも、微妙な食い違いから、誤解が生じることもある。真正面から向き合いすぎると、そうしたちょっとした行き違いが、とても大きく感じられることがある。自分が辛くなったのは、自分の一生懸命さが自分の視野を狭め、違いを受け止める余裕がなくなってしまったからだと、Nさんは納得した。

(3)

経緯 現状 展望
     

③展望には「女帝」Rが出た。Nさんは女帝の目の色が気になった。通常とは違う色の目なので、目の前で起こる現実的な世界を凝視するというよりは、もう少し奥の世界を見ているようである。目の前で「エッ?」と思うようなことがあった時でも、そのことにとらわれず、違う視点で見て、落ち着いた対応ができたら、どんなにいいことかと思う。でも、逆向きカードが示すように、実際に行おうとするとそんなに簡単ではない。これからもこの課題にぶつかるに違いないことは、Nさんにも容易に想像できる。

(4)

 経緯 現状 展望
 (4)

④「正義」Rの対策カードは「神の家」である。Nさんは、一つの大きな建物の手前で、違う方向を向く二人に着目した。同じ流派を学び、同じ師匠に学んでも、学んだ人が向かおうところは人それぞれ。ある時期、同じ学びを共有するが、一人一人が作り上げようとする世界は、全く同じとは言えない。特に、ヒーリングや精神世界の学びの人間関係では、それぞれであることを理解し包容する大きな視点が、きっと必要なのだろう。Nさんは、絵柄を見つめながら、問題解決の鍵だと受け止めた。

(5)

経緯 現状 展望
 
 (4) (5)

「女帝」Rの対策カードは「恋人」で、Nさんが最初に捉えたのは、真ん中の男性の手の向きと視線の向きが違う箇所である。自分の視線がとらえたことに、ストレートに反応しないこと、特に、自分の意に反することが起こった時に。それは、「女帝」のように、違う視点で見て、対応しなさいということかもしれない。ほんの少し工夫をすれば、「正義」Rのような苦しさを抱え込まずに済みそうである。

アドバイスカードは「力」。Nさんは、やはり少女の視線に注目した。少女の手はライオンの口にかかっているが、視線は蜂に向けられている。蜂は叡智(智慧)をあらわす。今の自分がもっと関心を寄せるべきものは、御しがたいと思う相手への対応の仕方といった具体的策ではなく、もっと本質的な智慧なのだと痛感した。すぐにできることではないが、実際に抱える課題解決に活かせるようになりたいと思った。Nさんは心の靄が晴れ、すっきりした。自分の課題に取り組んでみようと、心から思えた。

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